「揺れ」を肯定した倒れないメカニズム

ソフトウェアとメカ
揺らぎの共有で折り合いをつける

メカが剛体であることで成立する理論的な計算をもとに
理想的なメカをソフトウェアで制御していく…
現実には、バックラッシュ、フレームのゆがみ、
センサーの誤差、駆動部分の摩擦、
アクチュエーターの耐久性、消費電力、発熱の問題など…
必ずしも理論どおりには動きません。
数えきれないほどのカットアンドトライをくり返し、
ゆらぎを味方につけることで
「倒れないロボット」の開発に成功しました。

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キャリブレーション

個々の部品、組合せのバラつきを吸収することにより、期待する性能が発揮できます。
すべての PALRO は組み立て時に1台ずつ最適なキャリブレーションが行われています。
これにより、 PALRO は スッと立ち上がることができるのです。

姿勢や揺れを検知

最適なキャリブレーションが行われた PALRO は、揺れを正しく検知し、姿勢を正しく計算し、倒れないように姿勢制御を行います。
また、姿勢制御が可能な限界点を超える前に倒れることを予見して、自分を守る動きをとります。
持ち上げると動作を中止し、横に寝かせると「起こしてください。」と助けを求めます。

熱と消費電力

PALRO は、次の行動を予測し、必要がないと判断した場合はたとえ一瞬でもアクチュエーターの力を抜きます。
アクチュエーターの力を抜くことで、発熱と消費電力を抑えることができます。